【剣道】小手(甲手)の失敗しない選び方!初心者・経験者におすすめの「握りやすい」相棒を見つけよう


剣道における小手(こて/甲手)は、防具の中でも最も消耗が激しく、そしてあなたの剣さばき(竹刀操作)に直結する非常に重要な防具です。

面打ちの衝撃から手首や拳を守る防御力はもちろんのこと、「いかに竹刀を握りやすいか」「手の内が滑らないか」という機能性が、あなたの稽古の質や試合の結果を大きく左右します。

しかし、武道具店では「○ミリ刺し」「鹿革」「織刺」「洗える素材」など、さまざまな種類の小手が並び、どれが自分に合うか迷ってしまいますよね。特に、購入した小手が硬くて手が痛くなったり、握りにくくて竹刀操作がおろそかになったりすると、せっかくの剣道が楽しくなくなってしまいます。

この記事では、剣道経験者が初心者から上級者まで、レベル別に最適な小手の選び方を、握りやすさ、耐久性、手入れのしやすさという3つの視点から徹底的に解説します。この記事を読んで、あなたの「手の内」を最大限に引き出す、最高の**「相棒(替え小手)」**を見つけてください。

1. 剣道用小手を選ぶ際の最重要ポイント3選

小手は、竹刀で打たれる**「布団(ふとん)」と、竹刀を握る「手の内(てのうち)」**の2つの部分から成り立っており、それぞれで重視すべきポイントが異なります。

1-1. 【握りやすさ】竹刀操作に直結する構造と素材

小手の性能を最も左右するのが「握りやすさ」です。手の動きに逆らう硬さがあると、手首の返しや指の操作が鈍くなり、上達の妨げになります。

  • 手首の柔らかさ:

    • 竹刀を構えた時や、手首を返す動作(返し胴など)で、小手(甲手)筒の部分がスムーズに動くかを確認しましょう。最近は「くねくね小手」「柔靭(じゅうじん)」といった、手首の可動域を広げる設計の小手が人気です。

  • 手の内の型(竹刀を握った形):

    • 小指と薬指が自然に竹刀を握りやすいよう、あらかじめ型がつけられているもの(**生子(なまこ)**入りのものや、機能性重視のモデル)がおすすめです。「小指と薬指でしっかり握る」という剣道の基本をサポートしてくれます。

  • 手の内の素材:

    • 鹿革(しかがわ): 伝統的な高級素材。手に吸い付くようなフィット感と滑りにくさが特徴です。耐久性も高いですが、価格は高めです。

    • クラリーノ(人工皮革): 耐久性に優れ、手入れが簡単で安価。稽古量の多い学生や、入門者用の小手に広く使われています。

1-2. 【防御力と耐久性】痛みを軽減する刺し方

小手は面と並んで最も打たれる場所です。特に初心者はまだ打たれ慣れていないため、衝撃吸収性の高いものを選びましょう。

  • 広刺し(5mm〜8mm):

    • 初心者、子供、稽古用に最適。布団に厚みがあるため、打たれた時の衝撃をしっかり吸収してくれます。価格も比較的安価です。

  • 細刺し(3mm以下)/ 手刺し:

    • 経験者、試合・審査用に。布団が薄く、軽量化され、より操作性や見た目の美しさを追求したものです。衝撃吸収性は広刺しに劣りますが、高い技術力を持つ職人が作る手刺しは、耐久性やフィット感が格別です。

1-3. 【手入れのしやすさ】「洗える小手」という選択肢

小手は手汗や皮脂を最も吸収するため、臭いカビが発生しやすい防具です。毎日の稽古で清潔さを保ちたい方には**「洗える小手」**が非常に人気です。

  • 洗える素材:

    • ジャージ素材や、バイオメッシュなどの化学繊維を甲手布団に使用したモデルが主流。自宅の洗濯機で丸洗い可能なものが多く、速乾性にも優れているため、常に清潔な状態を保てます。

    • 手入れの簡単さは、稽古量の多い学生や、親御さんにとって大きなメリットです。

2. レベル別・用途別!おすすめ小手の選び方

あなたの剣道経験や予算、そして使用頻度に合わせて、最適な小手を選ぶ具体的なヒントをご紹介します。

レベル重視すべきポイントおすすめの小手タイプ具体例
初心者・入門者防御力安価であること5mm~8mmの広刺し、手の内はクラリーノ手首が柔らかいモデル織刺し、ジャージ素材の洗える小手(初心者セットに含まれるタイプ)
中級者・学生耐久性握りやすさ4mm~6mmのミシン刺し、手の内はクラリーノ/茶革、または洗える実戦型「A-1α」「道」「虎」など人気メーカーの定番ミシン刺し
有段者・上級者操作性フィット感3mm以下の細刺し、または手刺し(1.5分〜2.0分)、手の内は鹿革「峰」「閃」など高級モデル、純国産・職人手刺し小手

3. 小手の「サイズ」を正確に測る方法

サイズが合わない小手は、竹刀を握る際の手の内を正確に作れず、上達の妨げになります。購入前に必ずご自身で正確に採寸しましょう。

【測るべき2つのサイズ】

  1. C寸(手の平の長さ):

    • 測定箇所: 手首の線(手のひらと腕の境目)から、中指の先端までの直線の長さ。

  2. D寸(手の甲周り):

    • 測定箇所: 親指を含まずに、手の平の周囲(指の付け根の一番長いところ)を水平にぐるっと一周した長さ。

多くの場合、C寸が小手のサイズ表記の基準になります。D寸は手の厚みや肉付きを確認するための参考値となります。メジャーをきつく締めすぎず、自然な状態で測るのが重要です。

4. まとめ:最適な小手で剣道をさらに快適に

小手(甲手)は、あなたの技術(手の内)を支えるための重要な「道具」です。剣道は稽古量が増えれば増えるほど、小手の消耗も早くなります。

  • 初心者はまず防御力握りやすさを優先し、

  • 経験者耐久性操作性を重視し、替え小手を準備して定期的に交換・メンテナンスすることが、長く快適に剣道を続ける秘訣です。

特に、最近は**「洗える小手」**の進化が目覚ましく、清潔さを保ちながらも高い機能性を持つモデルが増えています。ぜひ武道具店で実際に試着し、自分の手の形や握り方に合う「最高の相棒」を見つけ、日々の稽古を充実させてください。

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