剣道防具のニオイ、諦めないで!自宅でできる簡単なお手入れと洗い方
「今日も一日、頑張ったな…」と稽古を終えて防具を外した瞬間、ふわっと漂う独特のニオイ。
剣道に打ち込む人なら誰もが経験する、防具の汗やニオイ問題ですよね。特に夏場は、そのままにしておくとカビの原因にもなってしまいます。
「でも、高価な防具を自分で洗って大丈夫…?」
そんな不安を抱えている方も多いはず。今回は、大切な剣道防具を傷めず、清潔に保つための「日々の簡単なお手入れ」と「自宅でできる正しい洗い方」を、ポイントごとに分かりやすく解説します。
1. なぜ防具を洗う必要があるの?
剣道防具は、激しい稽古で大量の汗を吸い込みます。この汗や皮脂が、細菌の温床となり、あの独特なニオイを発生させてしまうのです。
ニオイだけでなく、放置するとカビが生えたり、防具の素材自体を傷めてしまう原因にもなります。防具を長持ちさせるためにも、日々のこまめなケアと、定期的なお手入れが非常に大切です。
2. 防具を洗う前に知っておきたいこと
頻度: 頻繁に洗いすぎると、素材の劣化を早めてしまう可能性があります。月に1回、またはニオイが気になってきたら洗う程度で十分です。日々のケアでニオイの発生を防ぐことを心がけましょう。
洗える部分: 洗濯機で丸洗いできるのは、手ぬぐいや面紐、胴紐、そして一部の化繊の防具に限られます。ほとんどの防具は、手洗いが基本となります。
洗剤: アルカリ性の強い洗剤は、防具の藍染を落としてしまうことがあるため、中性洗剤や剣道防具専用の洗剤を使用しましょう。
3. 【実践編】防具各部の洗い方と手順
① 面(めん):拭き掃除と陰干しが基本
面は、顔が直接触れる部分なので清潔に保ちたいところですが、複雑な構造のため、丸洗いはできません。
面を外し、面垂(めんたれ)や内側全体を、水で濡らし固く絞ったタオルで丁寧に拭きます。特に汗が染み込みやすいアゴの部分は念入りに。
風通しの良い日陰でしっかりと陰干しします。直射日光は防具を傷める原因となるため、絶対に避けてください。
消臭スプレーを使用する際は、無香料のものがおすすめです。
② 甲手(こて):最も汚れやすいからこそ手洗い
手が直接触れる甲手は、最も汗を吸い込み、ニオイやすい部分です。
洗面器にぬるま湯を張り、中性洗剤を少量溶かします。
甲手を入れ、優しく押し洗いします。ゴシゴシこすると、素材が傷むので注意しましょう。
水が濁らなくなるまで、数回に分けて丁寧にすすぎます。
タオルで水気をしっかり吸い取り、形を整えてから風通しの良い場所で陰干しします。
中に新聞紙などを丸めて入れておくと、早く乾き、形崩れも防げます。
③ 垂(たれ):日々のケアが大切
垂は、甲手ほど頻繁に洗う必要はありません。
稽古後、汗を吸った部分を固く絞ったタオルで拭き、その後、乾いたタオルで水気を取ります。
風通しの良い場所に広げて陰干しします。
④ 胴(どう):拭くだけでOK
胴は、汗が直接付着しにくいため、洗う必要はほとんどありません。
稽古後、乾いた布で全体を優しく拭き、ホコリや汚れを落とします。
内側の胸の部分など、汗が気になる場合は、固く絞ったタオルで拭いてから、しっかりと乾拭きしてください。
4. 日々のお手入れでニオイをシャットアウト!
「洗うのは大変…」という方のために、日々の稽古後にすぐにできる簡単ケアをご紹介します。
稽古後はすぐに陰干し!: 防具袋から出して、広げて干すだけで、湿気を逃がし、カビやニオイの発生を抑えられます。
汗抜きスプレーの活用: 市販の剣道用汗抜きスプレーを、汗をかきやすい部分に吹きかけておきましょう。
防具袋に除湿剤: 防具袋の中に除湿剤を入れておくと、湿気がこもるのを防いでくれます。
まとめ
剣道防具は、あなたの大切な相棒です。
正しい方法で日頃から丁寧にお手入れしてあげることで、ニオイを防ぎ、防具を長持ちさせることができます。
面倒に感じるかもしれませんが、これもまた剣道の大切な修行の一つ。ぜひ、今日から実践してみてくださいね。