剣道防具の正しい手入れ方法と保管法|長持ちさせる秘訣を徹底解説
剣道愛好家にとって、防具はまさに相棒のような存在。日々の稽古で汗をたっぷり吸った防具を、どのように手入れすれば良いか、迷ったことはありませんか?
「どうせすぐ汗をかくから…」と手入れを怠ると、防具の寿命が短くなるだけでなく、不快なニオイやカビの原因にもなってしまいます。
この記事では、大切な剣道防具を長く、清潔に使うための正しい手入れ方法と保管法を、各部位ごとに詳しくご紹介します。
1. 稽古の後はコレ!基本の「手入れ3ステップ」
まずは、どの防具にも共通する、稽古後に行うべき基本の手入れ方法です。この3ステップを習慣にすることで、防具の清潔さがグッと変わります。
汗をしっかり拭き取る: 稽古を終えたら、固く絞った濡れタオルで、防具の汗を丁寧に拭き取ります。特に面の内側や小手の内側は、汗が溜まりやすいので念入りに。汗には塩分が含まれており、放置すると防具の生地が傷む原因になります。
風通しの良い場所で陰干し: 汗を拭き取った後は、必ず風通しの良い日陰に干しましょう。藍染めの防具は、直射日光に当たると色褪せや革の劣化を早めてしまうので注意が必要です。室内であれば、扇風機やサーキュレーターを活用するのも効果的です。
防具専用の消臭・抗菌スプレーを活用: 汗を拭き、乾燥させた後に、防具専用の消臭・抗菌スプレーを吹きかけると、ニオイや雑菌の繁殖をさらに防ぐことができます。市販の消臭スプレーは成分によって防具を傷める可能性があるので、剣道具店などで販売されている専用のものが安心です。
2. 各部位ごとの正しい手入れ方法
基本の手入れに加えて、各防具の特徴に合わせた特別なケアをすることで、より長持ちさせることができます。
面(めん)
面は汗を最も多く吸う部位です。
面の内輪(顔が当たる部分)は、特に汗をしっかり拭き取ります。
面金のホコリや汚れもこまめに拭き取りましょう。
乾燥させる際は、面金を上にして立てかけたり、吊るしたりして、全体に風が通るように工夫します。
小手(こて)
小手は、竹刀を握る手のひら(手の内)が傷みやすい部分です。
稽古後は、手の内の革を優しく伸ばしてシワを整えておくと、硬くなるのを防げます。
手の内の汗を拭き取るだけでなく、中に新聞紙を詰めて湿気を吸わせるのも効果的です。
胴(どう)
胴は、竹刀からの衝撃を受け止める重要な防具です。
胴の表面についた汗や汚れは、乾いた手ぬぐいやタオルで拭き取ります。
胴紐も汗を吸っているので、こちらも一緒に乾燥させましょう。
胴の裏側に竹刀の竹などをはさみ、胴台のカーブを保ってから干すと、形が崩れにくくなります。
垂(たれ)
垂は、剣道着の下に着けているため、汗が溜まりやすい部分です。
稽古後は、汗を拭き取り、風通しの良い場所に広げて干します。
垂紐はねじれやすいので、まっすぐに伸ばして乾燥させましょう。
3. カビ・ニオイを防ぐ!知っておきたい保管法
手入れだけでなく、保管方法も防具の寿命を左右します。特に湿気が多い時期は、カビが発生しやすいので注意が必要です。
防具袋に入れっぱなしはNG!: 稽古から帰ってきたら、防具袋から出して、必ず乾燥させましょう。湿気がこもった状態のまま放置すると、カビの温床になってしまいます。
風通しの良い場所で保管: 日陰で風通しの良い場所に防具専用のラックなどを活用して保管するのが理想です。スペースがない場合は、部屋の隅に立てかけておくだけでも効果があります。
長期保管にはひと工夫: 長期間使わない場合は、湿気を取り除くために除湿剤や乾燥剤を入れたり、防具全体を新聞紙で包んでから保管すると良いでしょう。
まとめ:防具への愛情が上達への第一歩
剣道防具の正しい手入れは、少し手間に感じるかもしれません。しかし、一つひとつの丁寧なケアが、防具の寿命を延ばし、いつでも気持ちよく稽古に臨める環境を作り出します。
防具を大切にすることは、剣道に対する真摯な姿勢にもつながります。正しい手入れと保管法を実践して、あなたの剣道ライフをより豊かなものにしてくださいね。