剣道初心者向け「切り返し」の解説と練習法|基本動作と上達のコツ
はじめに
剣道を始めると、最初に学ぶ基本動作のひとつに 「切り返し」 があります。
「切り返し」は竹刀を振る動作や足さばきを練習するだけでなく、礼儀や気合い、姿勢を学ぶための大切な稽古です。初心者が上達するためには欠かせない基礎となるため、しっかり理解して練習することが重要です。
切り返しとは?
切り返しは、相手の面を打ったあとに左右交互に「面」を打ちながら前進・後退する基本稽古です。
切り返しの目的
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正しい竹刀操作(打突の精度)を身につける
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大きな声(気合い)と力強い動作を習得する
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足さばきと体さばきを一致させる
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体力と持久力を養う
剣道の基礎を固めるうえで、切り返しは非常に重要な稽古です。
切り返しの基本動作
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構えを取る
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中段の構えから相手と向き合い、気合いを込めて「面!」と声を出す。
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最初の面打ち
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相手の中心を狙い、まっすぐ力強く面を打つ。
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左右の面打ち
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相手の竹刀を中心にして、左・右と交互に面を大きく振りかぶって打つ。
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打突のたびに「面!」と声を出す。
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前進と後退
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前に進みながら左右面を繰り返し、相手を通り過ぎたら振り返り、後ろに下がりながら同じ動作を行う。
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最後に面打ちで締める
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最後は正面の面を大きく打って終了。
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初心者が意識すべきポイント
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竹刀は大きく振りかぶる(小手先だけで打たない)
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声をしっかり出す(気合いでリズムが整う)
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足さばきはすり足で前後にスムーズに
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相手との間合いを一定に保つ
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力で振るのではなく体全体を使う
自宅や一人でできる練習法
✅ 素振りで左右面を練習
竹刀や木刀を使って、鏡の前で左右の面を大きく振る。フォームの確認に効果的。
✅ 足さばきの練習
前後のすり足を繰り返し、上半身と下半身を連動させる。
✅ 気合いを込めた掛け声練習
声を出しながら素振りをすることで、試合や稽古でも自然と気合いが出せる。
よくある初心者の失敗例と改善方法
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腕だけで振ってしまう → 腰と足を使い全身で打つ
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声が小さい → 思い切って大きな声を出すとリズムが生まれる
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スピードばかり重視 → 正確さと大きさを優先する
まとめ
「切り返し」は、剣道の基礎力を高める最も大切な稽古のひとつです。初心者のうちは 正確さ・大きな動作・気合い を意識することが上達への近道になります。
繰り返し稽古することで自然と体に染み込み、試合や他の稽古にも役立ちます。焦らず丁寧に、基本を大切にして練習していきましょう。